連載 自分の人生を自分でコントロールするために 看護師のためのセルフコーチング・5
自分のために大切な時間を生み出す時間管理術
鱸 伸子
1
,
柳澤 厚生
2
Suzuki Nobuko
1
,
Yanagisawa Atsuo
2
1株式会社コーチクエスト
2杏林大学保健学部医療コミュニケーション学教室
pp.755-759
発行日 2007年8月1日
Published Date 2007/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661101064
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時間泥棒があなたの大切な時間を盗んでいる
保険制度がどんどん変わるなか,看護師の仕事はますます忙しくなっています.一度急変が起きれば,勤務時間が過ぎても病棟に残ってカルテをまとめなければなりません.仕事に熱心な人ほど疲労は蓄積し,疲れたからだで職場と家を往復し,せっかくの休みもボーッとしているだけになります.ゆっくりと趣味やプライベートの時間を楽しむ余裕もなく,これがひどくなると最後は燃え尽き症候群になってしまいます.
師長のAさんは管理職としての忙しさに加え,人手不足で自ら病棟を走り回っています.そのうえ,専門看護師の資格を取るために膨大な資料と格闘し,事例報告の書類をそろえなくてはなりません.家に帰れば3人の小さな子供の母親なので,てんやわんやです.夫は台所仕事が大の苦手,そのうえ両親の介護もしています.仕事中には書類を準備する時間など取れず,3年経っても状況は改善どころか,かえって悪化し,彼女は専門看護師になることを諦めかけていました.
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