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総説
医療現場におけるインフォームドコンセント─看護師に求められる倫理的責務
Informed Consent in Healthcare: Ethical Responsibility of Nurses
白鳥 孝子
1
,
吉澤 千登勢
2
Takako SHIRATORI
1
,
Chitose YOSHIZAWA
2
1千葉県立保健医療大学
2山梨県立大学看護学部
1Chiba Prefectural University of Health Sciences
2Yamanashi Prefectural University Faculty of Nursing
キーワード:
インフォームドコンセント
,
医療現場
,
看護師
,
倫理的責務
,
Informed Consent
,
Healthcare
,
Nurse
,
Ethical Responsibility
Keyword:
インフォームドコンセント
,
医療現場
,
看護師
,
倫理的責務
,
Informed Consent
,
Healthcare
,
Nurse
,
Ethical Responsibility
pp.19-24
発行日 2012年6月30日
Published Date 2012/6/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7009200072
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Ⅰ.序論
インフォームドコンセント(Informed Consent,以下IC)とは、「患者が医療従事者より十分な説明を受け、それを理解した上で、自らになされる検査や治療について選択、同意、拒否すること」である(生命倫理事典,2002)。
昨今、医療現場では、告知や治療選択に関するICが定着しつつあり、また診療報酬上においてもセカンドオピニオンが奨励されるなどICに対する認識は高まっている。しかしICには、医療者の教育や研修制度の見直しの必要性、自己主張を好まない日本人には似合わないという消極論など、様々な問題が指摘されており(鈴木,2001)、患者が納得した上で医療が行われているとは言い難い状況にある。先に述べたICの定義にある「患者が明確に意思を示して医療に臨む」ためには、いかなるICが適切なのであろうか。そして、患者の傍らにいて患者の権利を擁護する倫理的責務を担う看護師には、どのような役割が求められているのか。
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