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資料
認知症を有する高齢者への「援助的な関わり」における看護学生の行動の変化に関する研究
A Study on Changes in Behavior of Nursing Students in Supportive Relationship to Demented Elderly Patients
村田 久美
1
Kumi MURATA
1
1東京都立青梅看護専門学校
1Tokyo Metropolitan Oume College of Nursing
キーワード:
認知症を有する高齢者
,
援助的な関わり
,
看護学生
,
参加観察
,
Demented Elderly Patients
,
Supportive Relationship
,
Nursing Students
,
Participation Observation
Keyword:
認知症を有する高齢者
,
援助的な関わり
,
看護学生
,
参加観察
,
Demented Elderly Patients
,
Supportive Relationship
,
Nursing Students
,
Participation Observation
pp.25-32
発行日 2009年6月30日
Published Date 2009/6/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7009200029
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Ⅰ.緒言
わが国の65歳以上の高齢者人口は2819万人に達し、総人口の22.1%を占めている(総務省,2008)。そのうち認知症を有する高齢者の数は、平成14(2002)年現在約150万人であり、2025年には約320万人になると推計されている(2003,厚生労働省)。このような状況の中で認知症を有する高齢者の看護の需要はさらに高まってくると言える。
認知症は脳の細胞が破壊されることにより記憶障害、見当識障害、理解・判断力の低下、実行機能の低下など中核症状をきたし、周囲で起こっている現実を正しく認識できなくなる疾患である。さらに、本人がもともと持っている性格、環境、人間関係などさまざまな要因がからみ合って、うつ状態や妄想のような精神症状や、日常生活への適応を困難にする行動上の問題が起こる。認知症を有する高齢者に実際に接したことのない看護学生は、「物忘れがありコミュニケーションが大変な人」「介護が大変な人」「不可解な行動をする人」などマイナスイメージをもっていると言われている(吉本,2004)。また、高齢者施設で働く看護師であっても少なからず対応の困難性を感じると言われている(松田ら,2000)。それゆえ、認知症を有する高齢者を理解することは看護学生にとっては非常に難しいことといえる。
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