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資料
手術後の消化器がん患者に対する多職種チームのサポートによるQOLの変化
Changes in Quality of Life via Support from a Specialist Support Team in Post-operative Gastrointestinal Cancer Patients
白田 久美子
1
,
吉村 弥須子
2
,
前田 勇子
1
,
別宮 直子
3
,
岡本 双美子
3
,
花房 陽子
4
Kumiko Shirata
1
,
Yasuko Yoshimura
2
,
Yuko Maeda
1
,
Naoko Bekku
3
,
Fumiko Okamoto
3
,
Yoko Hanafusa
4
1甲南女子大学看護リハビリテーション学部
2森ノ宮医療大学保健医療学部
3大阪府立大学看護学部
4大阪市立大学医学部附属病院
1Konan Women's University Faculty of Nursing and Rehabilitation
キーワード:
がん患者
,
手術後
,
生活の質
,
多職種チーム
,
cancer patients
,
post-operative
,
quality of life
,
specialist support team
Keyword:
がん患者
,
手術後
,
生活の質
,
多職種チーム
,
cancer patients
,
post-operative
,
quality of life
,
specialist support team
pp.71-76
発行日 2013年12月25日
Published Date 2013/12/25
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
Ⅰ.緒言
がんによる死亡者数は増加しており,中でも食道・胃・肝臓・胆のう・膵臓・大腸などの消化器がんによる死亡者数は,がん全体の52.7%を占めている1).しかし医療技術の進歩に伴う早期発見,がんの治療方法の急速な進歩や集学的治療の発展で,がんの種類やステージによっては,治癒率の向上がみられ,生存率向上にもつながっている.それだけに治療後のquality of life(QOL)向上への取り組みが求められる.
外来通院中の消化器がん患者は,初回治療後も再発や転移に対する不安,手術後も化学療法を受けることによる有害反応に伴う生活障害などさまざまな問題がみられる2).QOLを高めるためには,このようながんの治療後に起こる新たな身体的・心理的問題に取り組み,よりよい療養生活が送れるような支援が必要である.特に近年在院日数の短縮に伴い,退院後も継続した治療を受ける患者が増加していることから,治療期にある通院中の患者に対する医療者のサポートは欠かせない.浅野ら3)は消化器がん術後患者と家族の社会復帰を促進する支援として,手術後の状況変化に対応した自己肯定力や健康創出力,手術後の変化を自ら克服する適応力,家族力を引き出す援助が,通院治療の患者を対象とする看護に必要であると述べている.がん患者を対象としたサポートは,QOLや生きることを見直すためにも重要である4).そこで本研究の目的は,手術など侵襲的治療を行い,退院後自宅療養中の消化器がん患者を対象として,QOL向上を目指した多職種チーム(臨床看護師・医師・管理栄養士・鍼灸師・看護教員)によるサポートを提供し,QOLの変化をみることとした.
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