Japanese
English
研究報告
高齢糖尿病患者のインスリン自己注射に関するセルフケアと糖尿病の負担感情の実態および社会的支援と医療者との関わりの関連
Self-care related to insulin self-administration and emotional burden of diabetes and the association with social support and relationship with medical professionals for elderly patients with diabetes
大嶋 美紀
1
,
横井 亜友美
1
,
冨樫 恵美
1
,
藤田 真善美
1
,
棚田 郁子
1
,
岡林 靖子
1
,
佐藤 三穂
2
MiKi Ooshima
1
,
Ayumi Yokoi
1
,
Emi Togashi
1
,
Masami Fujita
1
,
Ikuko Tanada
1
,
Yasuko Okabayashi
1
,
Miho Sato
2
1北海道大学病院
2北海道大学大学院保健科学研究院
1Hokkaido University Hospital
2Faculty of Health Sciences, Hokkaido University
キーワード:
インスリン自己注射
,
高齢糖尿病患者
,
セルフケア
,
糖尿病問題領域質問票(PAID)
Keyword:
インスリン自己注射
,
高齢糖尿病患者
,
セルフケア
,
糖尿病問題領域質問票(PAID)
pp.193-199
発行日 2016年9月15日
Published Date 2016/9/15
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本研究は,インスリンを使用している高齢糖尿病患者における「インスリン自己注射に関するセルフケア」と「糖尿病の負担感情」の実態,およびこれらと「医療者との関わり」や「社会的支援」との関連を明らかにすることを目的とし,52名を対象に質問紙を用いた聞き取り調査およびインスリン自己注射操作練習用の機器を用いた手技の確認を実施した.
インスリン自己注射手技が全てできている人は11 名(21.2%)であった.糖尿病の負担感情が高い項目は,「合併症が心配」,「食べ物・食事への執着」,「低血糖が心配」であった.医療者へ思いを全部伝えられている人は「治療目的が不明」,「医者への不満」で負担感情が低く,半年以内の療養指導があった人は「こわい」,「合併症が心配」,「合併症の対処」で負担感情が低かった.以上よりインスリン自己注射の手技の支援や低血糖への不安について着目すること,また患者が医療者へ思いを伝えられる環境や看護師による療養指導の必要性が示唆された.
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