第18回日本糖尿病教育・看護学会学術集会報告 ●シンポジウム3 外来看護相談における現状と課題〜システムづくりから評価まで〜
診療報酬で求められている外来・在宅ケアの推進への期待と評価
嶋森 好子
1
Yoshiko Shimamori
1
1公益社団法人東京都看護協会
1Tokyo Nursing Association
pp.86-91
発行日 2014年3月31日
Published Date 2014/3/31
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1.高齢化の進展と病院機能の分化を推し進める医療制度改革
日本には,既に始まっている人口の減少と寿命の伸長により,2025年をピークとする世界に類を見ない高齢社会が到来することが予測されている.2007年,厚生労働省は,「安心と希望の医療確保ビジョン」1) を公表しているが,その中で,高齢社会では,人々が慢性の疾患を抱えて,病気が回復しても,身体機能が完全に回復することにはならない.そのため,“治す医療”から“治し支える医療”に変わる必要があると述べている.
一方で,現在の日本では急性期医療を担う病床が著しく多く,急性期を脱した高齢慢性疾患患者の受け皿となる病床が極めて少なく,社会のニーズに応えられる医療体制でないことが大きな問題になっている.
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