第14回日本糖尿病教育・看護学会学術集会報告 ●教育講演2
看護における反省的実践―実践から学び成長するプロフェッショナル
本田 多美枝
1
Tamie Honda
1
1日本赤十字九州国際看護大学
1The Japanese Red Cross Kyushu International College of Nursing
pp.79-82
発行日 2010年3月26日
Published Date 2010/3/26
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はじめに
卓越したケアの実践は,どのように特徴づけられるのか.そうした実践は,長期間実践に携わることで自然にもたらされるものなのか.看護職は「実践から学ぶ」と言われてきたが,果たしてその本質はどのようなことなのか.
こうした『問い』に多くの示唆を与えてくれたのがD.Schön注1)の著書(1983)であった.そこには,「技術的合理性(technical rationality)」の枠を脱却した「反省的実践家(Reflective practitioner)」の姿が描かれており,実践を通して学び成長し続ける看護職の姿と重ねあわせることができた.同時に,かつての自身がそうであったように,日々流されていく現実に不安を抱きつつもどうすればよいのか困惑している看護職に,自身の看護実践を捉えなおす視点を提示できないものかと考えるようになった.これが,「看護における反省的実践」探究の始まりである.
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