Japanese
English
【研究報告】
受療1年以内の2型糖尿病患者が自覚症状を捉える仕組み
The Structure Which Catches the Subjective Symptoms of the Type 2 Diabetes Mellitus Patient within One Year after a Diagnosis
中村 あゆみ
1
,
稲垣 美智子
2
Ayumi Nakamura
1
,
Michiko Inagaki
2
1釧路保健福祉事務所
2金沢大学大学院医学系研究科
1Kushiro Health and Welfare Office
2Graduate School of Medical Science, Kanazawa University
キーワード:
2型糖尿病患者
,
自覚症状
,
外来患者
,
質的研究
Keyword:
2型糖尿病患者
,
自覚症状
,
外来患者
,
質的研究
pp.136-145
発行日 2009年9月15日
Published Date 2009/9/15
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本研究は,外来通院している受療1年以内の2型糖尿病患者にとって,自覚症状とは,どのようなもので,どのように捉えるのか,その現象と意味を明らかにすることを目的とした質的因子探索研究である.半構造化面接よりデータを収集し,分析を行った.結果,自覚症状を捉える仕組みが見出された.また患者が捉える糖尿病の自覚症状は,身体に自覚された違和感を糖尿病と関連するように意味づけ,落ち着かせたものであった.自覚症状を捉える仕組みは,受療早期の患者が自覚症状を捉えたいという心の表れから起こると考えられ,意味づけという内的な営みの結果,糖尿病の自覚症状は捉えられていた.病気であることが知覚されにくい2型糖尿病患者にとって,自覚症状を捉える仕組みを維持することが,受診継続につながると考えられ,この結果を活用した教育方法開発の可能性が示された.
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