Japanese
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【研究報告】
初診の糖尿病患者に対する外来での個別指導の内容と効果
The Contents and Effectiveness of Individual Education at First Examination of Diabetic Patients
箱石 恵子
1
,
菅原 隆
1
Keiko Hakoishi
1
,
Takashi Sugawara
1
1岩手県立中央病院
1Iwate Prefectural Central Hospital
キーワード:
糖尿病
,
初診
,
個別指導
Keyword:
糖尿病
,
初診
,
個別指導
pp.139-148
発行日 2001年9月15日
Published Date 2001/9/15
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本研究の目的は,初診時に看護婦が個別指導を行った患者の経過と個別指導を行わなかった患者の経過を比較し,初診時に看護婦が行う個別指導の内容と効果を検討することである.調査方法は,初診時に外来で看護婦が個別指導を行った患者(以下,指導群)19 名と初診時に個別指導を行わなかった患者(以下,対照群)19名について,1)初診後21か月間の受診ごとの HbA1cとBMIの推移と通院中断例につき時期をカルテより調査した.2)初診時の個別指導の内容と患者の反応を看護記録から抽出した.その結果,1)看護婦が初診時に行った個別指導の内容は患者が病態を理解でき,療養行動がどのような意味を持つかを病態と関連づけられるものとし,知識教育ばかりでなく,患者の意思決定を援助するという姿勢で行った.2)初診時に個別指導を行った指導群では対照群に比し,通院中断例が有意に減少した.3)対照群ではHbA1cが初診時に比し,3か月後より有意に改善し,18か月後より悪化傾向を示したが,指導群では21か月まで改善が維持された.4)個別指導の際の患者の反応,HbA1cの推移および中断例数の減少から,看護婦が初診時に行った個別指導は有用であったと考えられた.
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