- 文献概要
日本糖尿病教育・看護学会の設立にあたり,日本糖尿病学会を代表して,心からお祝い申し上げます.
糖尿病の医療を振り返りますと,1921年のインスリンの発見により糖尿病昏睡死は著明に減少し,糖尿病患者に多大な福音がもたらされました.次いで第二次世界大戦後登場した抗生物質によって,患者を苦しめていた肺結核など感染症も減少し,今日では糖尿病は,慢性合併症特に血管合併症の時代にあるといわれております.これら合併症の発症を予防抑制し,進展を抑えるには,薬物治療法のさらなる進歩もさることながら,食事・運動など日常の生活習慣の変容を含めて患者自身の自己管理が適切に行われるよう,糖尿病患者教育の徹底を図ることが重要課題であります.
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