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日本病院學會創立を祝す
pp.3-6
発行日 1951年8月1日
Published Date 1951/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200362
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本誌は發刊以來病院經營についてあらゆる角度から企畫し,各方面のかくれた研究者の研究を紹介して來た。幸い全國病院人から豫期以上の共鳴を得て,ここに2週年を迎えるに至つた。今日まで,病院研究の唯一の雑誌であり,且つ唯一の權威ある發表機關の役割をはたして來た。勿論本誌の發刊は時代の要望に合致したものであつた事は當然であつたろうが,この雑誌の成長については,編集陣と病院側との氣合が合い,而も何處までも進歩的な學究的態度を失わなかつたことにもあると思う。
偖,愈々6月24日日本病院協會が創立されるに當り,翌25日には日本病院學會が創立され,全國的に病院研究の同志的結合がなされた事は,本誌の從來の主張がここまで發展した事であつて,感激の念を禁じえない。この第1回の學會に發表された演題は21題に過ぎなかつたが,病院經營學という特異な對象であり而も初めての發表會であつたに不拘,21題の出題があり,而もその内容が既に學問的體形をなしつつあり,何れも聽衆に耳を傾けしめたことを思うと,この學會の將來に大きな期待がかけられるものであり,而もこの學會が,日本病院協會の事業の一つとして取上げられ,日本の病院の心からの支持を得て出發した事は,この學會が唯の學問の爲の學會でなく,病院の利益に,社會の利益に直結しているという基盤に立つているから,その將來の發展は期してまつべきものがある。
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