Japanese
English
レター
シンポジウム「看護学研究の倫理審査—審査委員への研修を考える—」実施報告
Report on the symposium "Ethics review of nursing research: Suggestion for training to ethics review committee members"
大西 香代子
1
,
箕輪 千佳
2
,
有江 文栄
3
Kayoko OHNISHI
1
,
Chika MINOWA
2
,
Fumie ARIE
3
1京都府立医科大学
2上武大学
3国立精神・神経医療研究センター
1Kyoto Prefectural University of Medicine
2Jobu University
3National Center of Neurology and Psychiatry
キーワード:
看護学研究
,
倫理審査
,
倫理審査委員会
,
nursing research
,
ethics review process
,
ethics review committee
Keyword:
看護学研究
,
倫理審査
,
倫理審査委員会
,
nursing research
,
ethics review process
,
ethics review committee
pp.63-66
発行日 2024年3月20日
Published Date 2024/3/20
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
1.はじめに
研究を行うにあたって倫理的配慮が必要であることは、看護学の研究者なら誰でも理解している。しかし、それにしても、倫理審査で承認を得るのがどうしてこんなに大変なのかという日頃のつぶやきから始まったのが、我々が取り組んできた科研「看護学研究の倫理審査を行う側と受ける側への調査で把握した課題に基づく教育」であった。文献では、研究を行う側、即ち倫理審査を受ける側からは、看護研究への理解を得るのが難しく、モチベーションが低下する等の意見が述べられていたが、一般化しうるデータは見当たらなかった。一方、倫理審査を行う側の課題としては、負担の大きさや委員の資質への疑問などに言及したもの等があったものの、それらはすべて倫理委員会事務局や倫理委員長を対象としており、個々の委員の声を拾い上げたものはなかった。そこで、まずは審査を受ける側と行う側に調査を行って、実際に双方がどう感じているのか、どう考えているのかを明らかにし、その結果に基づいて、看護学研究の倫理審査を行う委員への研修を考えていこうとするのがこの科研の目的である。今回、予定していた調査の結果がそろったので、その報告をし、委員への研修を考える場とするために、本シンポジウムを企画した。全国から123名の参加があり、有意義な議論ができたので、その概要を報告する。
Copyright © 2024, The Japan Nursing Ethics Associatin. All rights reserved.