日本看護倫理学会第1回学術集会シンポジウム
専門看護師の倫理調整の役割と実践
北村 愛子
1
1りんくう総合医療センター市立泉佐野病院
pp.12-16
発行日 2008年11月10日
Published Date 2008/11/10
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近年、保健・医療・福祉を取り巻く環境の大きな変化や先進医療の発達に伴い医療はさらに高度化し、倫理的側面を考慮する機会が増大した。さらに、生命の質に関する人々の価値の複雑さが影響し、倫理的な問題を生じやすくなっている。そのため、看護実践の場面においても、倫理的な思考で物事を決定し、看護のありようを問い、果たしてこれでよいのかと考えながら実践することがしばしばある。
日本看護協会が認定している専門看護師は、臨床看護実践の中で「倫理調整」の役割を担っており、専門看護分野において、個人、家族及び集団の権利を守るために、倫理的な問題や葛藤の解決をはかる役割を果たしている。多様化した医療と複雑な状況、価値の相違から生じる倫理的な悩みについて、臨床看護師、看護管理者、医師、多職種のチームで解決に向かっていく過程を調整している。
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