◆特集 青年海外協力隊
ネパールでの協力隊活動—作業療法の本質を探って
渡辺 雅行
1
1カゲッドラニューライフセンター
pp.19-21
発行日 1987年8月15日
Published Date 1987/8/15
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はじめに
世界の屋根ヒマラヤを北に見ながら,カトマンズ空港に降り立ったのは,昨年8月である。空から眺めたネパールは,日本と同じ山国だった。レンガ造りのいえ,古めかしい寺院,道に寝ている牛—これらの光景も,エキゾチックというよりは,ノスタルジアを漂わせていた。
小学校の卒業アルバムに,技術者となってアジアの国を巡りたい,と将来の夢を書いた。なぜ,そんな希望をもっていたのか,今はわからない。リハ学院を卒業して2年間,OTとして臨床に携わっていた。その際,いつもアクティビティの選択には,悩まされていた。治療者が使用しうるアクティビティ,換言すれば,人間のあらゆるアクティビティについて考えたいがため,というのも動機の1つである。
ここでは,ネパールでの協力隊活動を通して,形成されつつあるOT観より,その本質を探っていきたい。
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