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特集 脳炎治療アップデートと脳炎後遺症リハビリテーション治療
6 脳炎後の神経心理症状および精神症状とリハビリテーション治療
Neuropsychological and Psychiatric Symptoms and Rehabilitation in the Long-term Sequelae of Autoimmune Encephalitis
船山 道隆
1
Michitaka Funayama
1
1足利赤十字病院神経精神科
キーワード:
単純ヘルペス脳炎
,
抗NMDA受容体脳炎
,
神経心理
,
精神症状
Keyword:
単純ヘルペス脳炎
,
抗NMDA受容体脳炎
,
神経心理
,
精神症状
pp.498-504
発行日 2023年6月18日
Published Date 2023/6/18
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- Abstract 文献概要
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- 参考文献 Reference
要旨 脳炎後の神経心理症状や精神症状は,疾患によって異なる.単純ヘルペス脳炎では側頭葉の病巣を反映して,エピソード記憶障害,意味記憶障害,感覚性失語が残存しやすい.病巣が前頭葉眼窩部や線条体に進展した場合は行動異常が残存することもある.この場合は,患者が特定の行動をイメージした際にわくべき情動が機能しないと考えると病態を捉えやすい.抗NMDA受容体脳炎ではワーキングメモリの低下,処理速度の低下,注意・遂行機能の低下が残存しやすい.これは,特定の病巣というよりは脳全体の軽度の機能低下を反映する症状と考えられる.抗NMDA受容体脳炎の後遺症で出現する精神症状は,これらの認知機能の低下と関連していることが多い.
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