巻頭言
COVID-19 第7波を迎えて思うこと
佐々木 信幸
1
1聖マリアンナ医科大学リハビリテーション医学講座
pp.868
発行日 2022年9月18日
Published Date 2022/9/18
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- 文献概要
COVID-19 crisisも3年が経過しつつある.本巻頭言を執筆している今まさに第7波が訪れ,日々の感染者数は最高記録を更新し続けている.ただ,第6・7波と,オミクロン株が主となって以降明らかに重症化率は低く,今回のBA.5に至っては当院における入院理由は基礎疾患の増悪が多い.そのような特徴から世間では,感染症法における分類をSARS同等の2類から季節性インフルエンザ同等の5類に引き下げるべきという意見も数多く聞かれるようになった.
さまざまな規制が緩和されれば経済活動は守られ,医療側への負担も軽減が見込まれる.一方で感染者増に歯止めがきかず,母数が増えれば重症者数も増えるかもしれない.公費負担の根拠がなくなり,自己負担が増えるならば受診を控える患者も出てくるだろう.非常にナーバスな問題であり,何が正解かは後になってみないとわからないし,わかったとしても結果論であろう.
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