JARM NEWS【REPORT】
リハビリテーション先端機器研究会
堀内 博志
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1信州大学医学部附属病院リハビリテーション科
pp.1334
発行日 2021年11月18日
Published Date 2021/11/18
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- 文献概要
第7回リハビリテーション先端機器研究会(大会長:和歌山県立医科大学 幸田 剣先生)は「先端機器を用いたリハビリテーション治療の実際」をテーマとして,第58回日本リハビリテーション医学会学術集会(2021年6月10日〜13日)の3日目,6月12日に京都国際会議場で行われた.学術集会は新型コロナウイルス感染症の蔓延に伴う感染対策の必要性から.現地開催とweb開催を併用したハイブリッド形式で行われ,本研究会も教育講演120の藤田医科大学の大高洋平先生以外は事前収録の講演だった.
大高先生は,リハビリテーション支援ロボットの現状や上肢用ロボットと下肢用ロボットの特徴について説明され,BEAR®やウェルウォークの開発過程と診療の実際を紹介された.講演の後半では藤田医科大学で取り組まれているrobotic smart homeなどについて述べられ,リハビリテーション医療とロボットの融合に大きな発展性があることを紹介された.広島大学病院の木村先生はAI(artificial intelligence,人工知能)やIoT(internet of things),big dataのリハビリテーション医療への応用について講演された.実際の取り組みとして,広島大学病院におけるICU早期離床・リハビリテーション加算が入院期間短縮,DPC係数向上に貢献したことが示された.わが国にはNational Data Base(NDB)に膨大な医療データが蓄積されているので.今後どのように活用していくかが課題であることに加え,診療への活用は容易ではなく宝の持ち腐れに終わらせないことが重要であると述べられた.
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