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特集 サルコペニアに対するリハビリテーション医療
7 薬剤性サルコペニア
Drug-induced Sarcopenia
秋下 雅弘
1
Masahiro Akishita
1
1東京大学大学院医学系研究科老年病学
キーワード:
ポリファーマシー
,
薬物有害事象
,
フレイル
,
転倒
,
アドヒアランス
Keyword:
ポリファーマシー
,
薬物有害事象
,
フレイル
,
転倒
,
アドヒアランス
pp.639-643
発行日 2021年6月18日
Published Date 2021/6/18
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- 参考文献 Reference
要旨 高齢者は多病ゆえに多剤服用となり,薬物有害事象や服薬アドヒアランス低下などの問題を起こしやすい.特に薬剤起因性老年症候群としてのサルコペニアに注意が必要で,ふらつき・転倒,排尿障害・尿失禁,食欲低下がある場合に考慮すべきである.多くの薬剤が原因となるが,ベンゾジアゼピン系薬剤をはじめとする向精神薬とさまざまな領域で用いられる抗コリン系薬剤に対する注意が最も重要である.次いで,副腎皮質ステロイドとmTOR阻害薬もサルコペニアをきたす薬剤として注目されている.以上の点に留意し,サルコペニア予防も考慮して高齢者に適した慢性疾患の管理と薬物療法を行うことが求められる.
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