連載 古今東西 見逃せない研究論文・書籍・第13回
Krusen's Handbook of Physical Medicine and Rehabilitation. 4th Edition : Kottke FJ, Lehmann JF (eds):Saunders, 1990
千野 直一
1,2
1永生会リハビリ研究開発センター
2日本リハビリテーション医学会
pp.241
発行日 2019年3月18日
Published Date 2019/3/18
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- 文献概要
■ 意義
近年,米国で出版されるPhysical Medicine and Rehabilitation(PM&R)または,リハビリテーション(以下,リハビリと略)医学の教科書は膨大になる一方である.かつて,教科書といえば,リハビリ医学に限らず他の医学領域の教科書も,コンパクトにまとめられ,最初から終わりまで(cover to cover)読み通せるものが多かった.本題に挙げた「Krusen's Handbook of PM&R」のような古典的な教科書(第1版はDr. Krusenが筆頭編集者であったので,教科書の題名にはKrusen'sが入らずに「Handbook of PM&R」)は,筆者の米国での研修医時代(1968〜1973)にその初版(1965)がリハビリ科研修医のバイブルであった.教科書は赤線や黄色マークで染まり,表紙は手垢で黒くなっていた.第2版(1971),第3版(1982),第4版(1990)と改版されるごとに,ページ数が少しは増え,サイズも少々大きくなったが,教科書全体を読み通すことが容易であり,専門医試験のバイブルであり続けた.
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