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教育講座
悪性骨腫瘍切除後の機能再建手術とリハビリテーション医療
Reconstructive Surgery after Bone Sarcoma Excision
尾﨑 敏文
1
Toshifumi Ozaki
1
1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科生体機能再生・再建学講座(整形外科)
キーワード:
悪性骨腫瘍
,
手術
,
腫瘍用人工関節
,
骨盤腫瘍
,
リハビリテーション医療
Keyword:
悪性骨腫瘍
,
手術
,
腫瘍用人工関節
,
骨盤腫瘍
,
リハビリテーション医療
pp.943-947
発行日 2018年11月16日
Published Date 2018/11/16
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- 参考文献 Reference
はじめに
骨肉腫患者の予後改善には,まず化学療法の進歩が大きな役割を果たしていると思われる.1970年代にメトトレキサートとアドリアマイシンが使用されるようになり骨肉腫患者の5年生存率は40〜50%となり,1980年代にシスプラチンが加わり60〜70%,そして1990年代にイホスファミドが加わり70〜80%となった1-5).生存率の上昇には,もちろん安全な切除縁の考え方の普及6)や画像診断技術の進歩も大きく関係している.一方,近年骨腫瘍の外科的治療において切離断術が行われることはまれで,ほとんどの症例で患肢温存手術が行われるようになっている.腫瘍切除後の再建手術としては,人工関節置換術など非生物学的再建が80%の症例に,処理骨など生物学的再建が20%の症例に行われていると思われる.また,骨盤腫瘍手術後は感染率が高いので,それらを低下させる方法が重要であり7),hip transposition法などが行われるようになってきている8-10).今回,最も一般的に行われている下肢悪性骨腫瘍切除後の人工関節置換術,そして当科で近年実施しているhip transposition法の手術とリハビリテーション医療について述べたい.
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