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教育講座
腎臓リハビリテーションの効果と実際—運動制限から運動療法へ
Renal Rehabilitation : Chronic Kidney Disease is a New Target of Rehabilitation
上月 正博
1
Masahiro Kohzuki
1
1東北大学大学院医学系研究科内部障害学分野
キーワード:
慢性腎臓病
,
透析
,
腎臓リハビリテーション
,
運動療法
Keyword:
慢性腎臓病
,
透析
,
腎臓リハビリテーション
,
運動療法
pp.682-689
発行日 2018年8月17日
Published Date 2018/8/17
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はじめに
わが国の成人人口における慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)患者数は,約1,330万人もいると推計される.腎機能の低下が進むと,生命を維持するためには透析が必須となる.2016年末の透析人口全体329,609人の平均年齢は68.15歳,2015年新規導入透析患者39,344人の平均年齢は69.4歳で,年々増加している1).運動不足は,肥満,がん,糖尿病,脂質異常症,うつ病,認知症などさまざまな国民病の誘因になり,一人暮らしをしていたり,基礎体力が低下していたりする高齢者にとっては,自立を脅かす大敵である2).CKD患者でも運動不足や死亡率上昇に影響を及ぼすことが明らかとなり3),CKDの治療は「運動制限から運動療法へ」のコペルニクス的転換を果たした.本稿では,腎臓リハビリテーションの効果と実際に関して述べる.
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