Japanese
English
特集 神経生理学的手法の応用—実践と可能性—
4 経頭蓋直流電気刺激の脳卒中リハビリテーションへの応用
Transcranial Direct Current Stimulation for Stroke Rehabilitation
田中 悟志
1
Satoshi Tanaka
1
1浜松医科大学医学部総合人間科学講座(心理学)
キーワード:
神経可塑性
,
神経科学
,
物理療法
,
脳血管障害
,
脳刺激
Keyword:
神経可塑性
,
神経科学
,
物理療法
,
脳血管障害
,
脳刺激
pp.446-451
発行日 2016年6月18日
Published Date 2016/6/18
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨 経頭蓋直流電気刺激法(transcranial direct current stimulation,以下tDCS)は,頭蓋の外に置いた電極から微弱な直流電流を与え,脳活動や行動を変容させる神経生理学的手法である.装置の安全性・簡便性・携帯性が高いことから,脳卒中による機能障害へのリハビリテーション(以下,リハ)応用にも注目されている.本総説では,tDCSの基礎について解説を行い,次にリハ応用を念頭に置いた臨床研究の成果について紹介を行った.最新のメタ分析論文では,脳卒中患者の運動学習における有意な促進効果が報告されている.今後,多施設による大規模臨床研究,また作用機序解明ための基礎研究に精力的に取り組むことで,tDCSはリハ効果を促進するための治療法として応用できる可能性がある.
Copyright © 2016, The Japanese Association of Rehabilitation Medicine. All rights reserved.