リハニュース【REPORT】
第5回アジアオセアニアリハビリテーション医学会
原 貴敏
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1東京慈恵会医科大学リハビリテーション医学講座
pp.341
発行日 2016年4月18日
Published Date 2016/4/18
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- 文献概要
第5回アジアオセアニアリハビリテーション医学会が,フィリピンのセブ島にて2016年2月18〜22日の会期でRaddisson Blu Cebu Hotelにて開催された.フィリピンのセブ島には,成田空港より直行便で約5時間,時差も1時間という距離にあり,移動の疲れもそれほど感じず学会を満喫することができた.
本学会においては,脳卒中や頭部外傷のリハビリテーション(以下,リハ),ニューロリハ,ロボットリハなど,さまざまなテーマが設定されていた.特にスポーツリハや水中療法のセッションでは,実際のデモンストレーションも行われた.スポーツリハのセッションにおいては,各国の参加者が一緒になり運動療法を楽しみ,国の垣根を超えて皆で楽しんでいるのがたいへん印象的であった.スポーツリハと同タイミングで壁を挟んだ反対側では,災害時におけるリハ医の経験の発表がなされていた.ハイアン台風やネパールの大地震における被害の話や,その状況下におけるリハの現状についての実際の声を聞くことができた.特にアジア圏は自然災害が多く,それにより障害を負う方,また住居を失う割合が多いことが示されていた.口頭発表のセッションにおいて驚かされたのは,海外の方のディスカッション能力である.自分の名を名乗ることなく,積極的に質問しディスカッションする姿には驚かされた.日頃,日本の学会では味わうことのできない経験をたくさんすることができ,今後の臨床や研究に生かすことのできる貴重な機会であった.また英会話能力の重要性を再認識させられる学会でもあった.
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