第51回 日本リハビリテーション医学会 学術集会 構造教育講演◎高次脳機能障害対応
脳梗塞による高次脳機能障害とその対応
平岡 崇
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1川崎医科大学リハビリテーション医学教室
pp.778-781
発行日 2014年12月18日
Published Date 2014/12/18
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はじめに
脳梗塞の発症率は,人口10万人対100〜200人前後,40歳以上に限れば人口10万人対600人と非常に発症率の高い疾患であり,急激な超高齢化や食生活の西洋化なども影響し,発症数/総患者数/死亡者数/要介護者数のすべてにおいて,今後もますますの増加が予想されている.日本人の三大死因は長らく悪性新生物・心疾患・脳血管疾患であったが,2011年からは肺炎が脳血管疾患を抜いて3位,脳血管疾患は4位となっている.その背景には,医学の発展により,脳卒中急性期にはなかなか命は落とさなくなり,生存した脳卒中患者が慢性期において肺炎とくに誤嚥性肺炎で亡くなるケースが増えていることも1つの要因になっていると思われる.また脳梗塞は,このセッションのテーマである高次脳機能障害の原因疾患としては最大要因である.本稿では脳梗塞を原因として生じる高次脳機能障害の特徴について概説する.
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