第48回 日本リハビリテーション医学会 学術集会/千葉 《パネルディスカッション》切断と義肢,その基本―座長/飛松 好子
切断と断端マネジメント
幸野 秀志
1
,
陳 隆明
2
1兵庫県立リハビリテーション中央病院整形外科
2兵庫県立リハビリテーション中央病院リハビリテーション科
pp.771-774
発行日 2012年11月18日
Published Date 2012/11/18
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末梢循環障害およびそれを原因とする切断の疫学
末梢循環障害(以下PAD)は,糖尿病有病率の増加や高齢化に伴い増加しており,Norgrenらは,PADの70歳以上の有病率は15~20%であると報告している1).PADは,高齢者における下肢切断の主要な原因となっており,Clarkらは欧米では下肢切断の75%は65歳以上で起こっており,また,高齢者の下肢切断の原因の90%はPADであるとも発表している2).
PADのうち,下肢の安静時痛や足部の潰瘍や壊死を有し,下肢切断の原因となる状態として重症下肢虚血(以下CLI)があり,CLIの年間発生率は,重松によると欧米では100万人当たり500~1000人,日本では100万人当たり100~200人である3).
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