第47回 日本リハビリテーション医学会 学術集会/鹿児島 《シンポジウム》温泉・温熱の先端科学をリハビリテーションへ―座長/田島 文博・前田 眞治
マイルド加温,運動によるヒートショックプロテイン(HSP 70)の誘導とストレス防御
伊藤 要子
1
,
山田 芳彰
1
,
本多 靖明
1
1愛知医科大学医学部 泌尿器科
pp.15-20
発行日 2011年1月18日
Published Date 2011/1/18
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ヒートショックプロテイン(HSP)とマイルド加温
1.ストレスから生物を守るHSP
我々はさまざまな外敵障害から身体を守るべく,生体防御作用を備えており,日常的な外敵障害から防御されている.例えば,さまざまな細菌やウイルスの感染に対しては免疫系がこれを防御し,ケガをして出血すれば血液凝固系が活性化され止血する.
そして,ストレスに対しては,ストレス蛋白とも呼ばれるヒートショックプロテイン(Heat Shock Protein:HSP)が誘導され,ストレス防御に対応する.我々は60兆個の細胞から成り,その細胞の働きの中心を担うのは,10万種以上あるといわれている蛋白である.HSPはさまざまなストレス時に誘導され,ストレスで傷害を受け構造異常を起こしたこれら蛋白を修復し,元の元気な細胞にする.
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