リポート「現場,最前線」
「The 2004 American Speech-Language-Hearing Association Convention」参加記
原 由紀
1
,
北川 裕子
1
1北里大学医療衛生学部
pp.119-120
発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.6001100040
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2004年ASHAの学会が,アメリカのフィラデルフィアで11月18~20日まで開催された.フィラデルフィアは,ニューヨークから列車で1時間ほど南に下ったペンシルバニア州にあり,アメリカ独立宣言の原稿が作成された独立ゆかりの地である.街は碁盤の目のように区画整理され,その中心部にはルネッサンス風の古めかしい市庁舎がある一方,その市庁舎を取り囲む形で高層ビルがそびえ立っており,現代と古都の融合しあう不思議な街であった.
現在,ASHAの会員は18万人を超えるそうである.今回の学会の参加者は12,500人で,200人を超える海外からの参加者があった.会場は非常に広く(登録のブースだけで30以上あった),その規模と人数の多さに,まず驚かされた.見渡すと,日本における言語聴覚障害学関連の学会と同様,女性の数が圧倒的に多かった.日本の学会場の様子と異なるところは,その女性たちが,廊下に座り込み朝ごはんを食べながら,ASHAが学会開催日の朝に毎日発行するASHA新聞を広げて読み込んでいる風景が至る所で見られることだった.この新聞によって,当日のスケジュールを決め,変更事項を確認するようである.いくつものセッションが同時に進行しているため,綿密に計画を立て,聞き逃さないように広い会場を走り回るのは至難の業であった.
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