特集 地域包括ケアにおける認知症者のサポート施策の展望
認知症初期集中支援チームを開始して—大分県杵築市
篠原 美穂
1
1杵築市立山香病院
pp.1011-1014
発行日 2017年12月15日
Published Date 2017/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200757
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はじめに
大分県杵築市(以下,当市)は,平成29年3月31日時点で人口3万486人,高齢化率34.6%である。当市には認知症疾患医療センターがなく,隣接する豊後高田市,別府市に1カ所ずつ設置されている。認知症初期集中支援チームは,市より委託を受けて杵築市立山香病院に設置した。専門職の構成はOT,看護師,社会福祉士とし,専門医については市内の診療所の医師に委託した。委託契約後は,地域包括支援センター(認知症地域支援推進員),市と協議しながら各種帳票と業務の流れを整備した(図)。あわせて,関係機関・事業所への説明,市民への啓発活動を経て,平成27年10月より事業を開始した。
認知症初期集中支援では,認知症の総合アセスメントを行い,診断へのアクセスと統合ケアの調整が目的となる1)。本稿では,これまでの取り組みを振り返り,その成果と課題を整理した。
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