特集 在宅における心臓リハビリテーション
地域における心臓病の食事療法
玉木 大輔
1
1昭和大学藤が丘病院栄養科
pp.744-749
発行日 2017年9月15日
Published Date 2017/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200691
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はじめに
栄養教育は虚血性心疾患の基礎疾患となる,高血圧症,糖尿病,脂質異常症などの冠危険因子に対する予防・治療として患者の生活習慣を見直す一つのきっかけとなり,また,望ましい食習慣への変容をうながしていく。しかしながら生活習慣を変えていくことは非常に困難であるので,繰り返し,繰り返し指導を重ねていく必要がある。また食事摂取状況は,患者自身は忘却していることも多く,聞き取りだけではその内容を把握することが困難であることから,食事記録をつけていただくことも重要である。食事記録は内容,分量などの記載が必要であるが,詳細な記録は患者の負担になり継続が困難になることもあるので,食事療法の種類によってより簡易なものでも良いと思われる。指導時には,対象者の食事摂取内容の把握に努め,基礎的な知識を教授していくが,2回目以降の指導に当たっては,食事記録から患者の基礎疾患を留意し,その重点項目を中心に教育していくことが重要である。
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