Japanese
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研究
高齢者ケアに対する市民の意識醸成に関する一考察:スウェーデンと日本の市民への意識調査から
One consideration about the civic consciousness breeding for elderly person care.:A survey of Swedish and Japanese people
竹内 さをり
1
,
備酒 伸彦
2
Saori Takeuchi
1
,
Nobuhiko Bishu
2
1甲南女子大学看護リハビリテーション学部
2神戸学院大学総合リハビリテーション学部
キーワード:
高齢者ケア
,
市民の意識醸成
,
スウェーデン
,
日本
,
意識調査
Keyword:
高齢者ケア
,
市民の意識醸成
,
スウェーデン
,
日本
,
意識調査
pp.172-177
発行日 2017年2月15日
Published Date 2017/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200554
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要旨 日本と高福祉国と言われるスウェーデンにおける高齢者ケアへの市民の意識を調査し,比較する。両者の相違を明らかにしたうえで,日本における高齢者ケアに関する市民の意識醸成のあり方についての一考察を行う。
調査結果から,日本に比べ,スウェーデンでは市民の高齢者ケアに関する周知度・理解度が高く,ケアサービスが一般市民に近い存在にあることが明らかになった。スウェーデンから日本が学ぶべき点として,早くから高福祉・高負担の自律社会実現の基礎を築いた点,ケアを高齢者に限定した考え方にとどめないという志向が明確な点が挙げられる。これらが,市民の高齢者ケアへの関心を高めることにつながっている。また,市民への情報提供の場となる集いの場づくりについても参考になる点が多い。さらに市民がケアへの安心感を得るためには,市民が内発性をもち,高齢者ケアを自らのこととして主体的に取り組むための真剣な議論が必要である。
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