特集 高齢者(75歳以上)の運動器変性疾患に対する治療
脊椎の変性疾患に対する高齢者治療 胸腰仙椎変性疾患 変形性胸椎症・骨粗鬆症やびまん性特発性骨増殖症(DISH)に関連した病態 日本およびスウェーデンにおけるびまん性特発性骨増殖症の有病率
平澤 敦彦
1
,
若尾 典充
,
神谷 光広
,
竹内 幹伸
,
Robinson Yohan
,
Olerud Claes
,
出家 正隆
1愛知医科大学病院 脊椎脊髄センター
キーワード:
コンピュータ画像処理
,
脊椎炎-強直性
,
有病率
,
骨化過剰症-広汎性特発性
,
マルチスライスCT
,
スウェーデン
,
日本
Keyword:
Hyperostosis, Diffuse Idiopathic Skeletal
,
Image Processing, Computer-Assisted
,
Japan
,
Spondylitis, Ankylosing
,
Sweden
,
Prevalence
,
Multidetector Computed Tomography
pp.124-127
発行日 2017年10月10日
Published Date 2017/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2018088659
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1年間にウプサラ大学病院救急外来で外傷検索のため全身CTを撮影した患者を対象に、性別と年代別のびまん性特発性骨増殖症(DISH)有病率を算出し、日本での調査報告と比較した。対象は40~89歳で、日本人は男300例、女258例(平均年齢66.7歳)、スウェーデン人は男265例、女153例(平均年齢63.4歳)が抽出された。スウェーデン人でDISHと診断された男性患者は86例(32.5%)、女性患者は16例(10.5%)であり、男女間に有意差は認めたが、年代別有病率のスウェーデンと日本の結果に有意差は認めず、いずれも高齢ほど有病率は高かった。日本での調査結果と同様に骨化巣は胸椎~腰椎に認め特に中下位胸椎に多く認めた。強直性脊椎炎患者は日本で1例、スウェーデン人で2例認めた。DISH有病率は人種によらず高齢男性に多かった。
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