特集 MRI撮像の工夫と解釈—わかりにくい病変と解剖
特集にあたって
堀 正明
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1東邦大学医療センター大森病院放射線科
pp.1039
発行日 2025年1月25日
Published Date 2025/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002202461
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今回,「MRI撮像の工夫と解釈—わかりにくい病変と解剖」という特集を企画いたしました.本特集では,脊椎脊髄領域における解剖学的複雑さや診断の難しさに焦点を当てています.これらの病変は,画像診断における工夫や技術の進歩が特に求められる分野であり,診断精度を高めるための大前提として,そもそも病態や「画像で何を見たいのか」という点での深い知識が不可欠です.
今回の特集で取り上げた脊椎脊髄疾患には,腰椎分離症や椎間板ヘルニア,tethered cord syndrome,duropathies,頸椎症性神経根症,神経根病変など,多岐にわたる病態が含まれます.共通しているのは,漫然とルーチンのMRIを撮像,あるいは画像を観察しているだけでは,正確な評価が困難であると思われる疾患であることです.これらの疾患の背景には,解剖学的構造の複雑さがあったり,病態が画像上に微妙な形で反映されることが多かったりするため,詳細な知識と的確な画像解釈が求められます.
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