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特集 脊髄動静脈奇形の診断と治療
血管内治療医の立場からみた脊髄動静脈奇形の分類と治療
The Classification and Treatment of Spinal Arteriovenous Malformations
長内 俊也
1
Toshiya OSANAI
1
1北海道大学医学部脳神経外科
1Department of Neurosurgery, Hokkaido University Graduate School of Medicine
キーワード:
脊髄動静脈奇形
,
spinal AVM
,
分類
,
classification
,
血管内治療
,
endovascular treatment
Keyword:
脊髄動静脈奇形
,
spinal AVM
,
分類
,
classification
,
血管内治療
,
endovascular treatment
pp.561-566
発行日 2024年12月25日
Published Date 2024/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002202360
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はじめに:脊髄動静脈奇形に対する血管内治療医の役割
脊髄動静脈奇形は,脊髄内で動脈と静脈が異常な血流経路を形成する稀少な疾患であり,脊髄浮腫や出血のリスクを伴う.脊髄動静脈奇形に対する血管内治療は,低侵襲で患者負担が少ない一方で,治療を安全に行うためには複雑な解剖や病態への理解,血管内治療への精通する技術が必要である.
脊髄動静脈奇形の分類と診断は,治療方針の決定において重要な役割を果たし,治療成績を左右する要素となる.そのため,精密な画像評価と血管内治療を専門とする医師と外科医との協力が,成功の鍵となる.各専門分野が連携し,最適なアプローチを選択することで,治療成績の向上が期待される.
本稿では,脊髄動静脈奇形の分類と診断の歴史的背景,最新の画像診断技術,具体的な治療手法,そして血管内治療の現状と課題について詳述する.本疾患に対して,血管内治療医としてどのような役割を果たし,外科医と連携して最善の治療を提供するかを考察する.なお,本疾患はいくつかの名称があるが,本稿では脊髄動静脈奇形と統一して論ずる.
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