脊髄動静脈奇形

Intravascular Surgery for Spinal AVM

I．はじめに

　脊髄動静脈奇形は比較的稀な疾患であるが，しばしば重篤な神経症状を引き起こし，臨床的に重要な疾患の1つである。その診断はselective spinal angiogra—phyの導入に伴いフランスのDjndjian^3），米国のDiChiroら^2）により体系化され，MRIなどの神経放射線学的検索法の進歩により著しい進歩を遂げた。また，治療面では，Yasargilら^13）のmicroneurosurgicaltechniqueの導入とともに血管内手術による塞栓術が行われてきた。本稿では脊髄動静脈奇形の診断から，血管内手術による治療などにつき述べる。