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Spine & Spinal Cord Volume 36, Issue 12 （January 2024）

脊椎脊髄ジャーナル 36巻12号（2024年1月発行）

Japanese English

特集目で見て学ぶ脊髄・末梢神経疾患の診察法（動画付き）

第1章　基本的神経診察

下肢の腱反射・病的反射 Tendon Reflexes and Pathological Reflexes in the Lower Extremities 黒川勝己 ¹ Katsumi KUROKAWA ¹ ¹川崎医科大学神経内科学・総合医療センター内科 ¹Department of Neurology, Kawasaki Medical School キーワード：腱反射 , tendon reflex , 病的反射 , pathological reflex , Babinski徴候 , Babinski sign Keyword: 腱反射 , tendon reflex , 病的反射 , pathological reflex , Babinski徴候 , Babinski sign pp.831-839

発行日 2024年1月19日 Published Date 2024/1/19

DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002202209

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はじめに

　腱反射の亢進および病的反射の出現は錐体路障害を示唆し，腱反射の消失は末梢神経障害あるいは筋疾患を示唆する大変有用な所見である．ただし，腱反射を正しく評価するためには，まず何より適切に腱反射を出す必要があり，そのためには技術を要する．研修医と神経専門医で所見が異なることはまれならず経験する．本稿では，下肢の腱反射と病的反射を診る際のポイントを記載する．