Japanese
English
特集 傍脊柱筋の機能解剖学,姿勢制御と手術アプローチ
第2章 局所解剖と手術アプローチ
腰椎前側方の局所解剖とアプローチ
Anterior Approach for the Lumbar Spine
稲見 聡
1
Satoshi INAMI
1
1獨協医科大学医学部整形外科学
1Department of Orthopedic Surgery, Dokkyo Medical University School of Medicine
キーワード:
腰椎
,
lumbar spine
,
解剖
,
anatomy
,
後腹膜アプローチ
,
retroperitoneal approach
Keyword:
腰椎
,
lumbar spine
,
解剖
,
anatomy
,
後腹膜アプローチ
,
retroperitoneal approach
pp.379-382
発行日 2019年4月25日
Published Date 2019/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201105
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本アプローチの特徴
腰椎側方〜前方へのアプローチでは,後腹膜腔進入法が多く用いられる.このアプローチでは,横隔膜を切離し頭側に展開を広げると胸膜外に下位胸椎の展開も可能である.本アプローチを用いるメリットは,椎間板や椎体など脊柱前方要素の直接的除圧や,十分な前方解離,さらには前方インストゥルメンテーションによる確実な前方支柱再建や,強力な矯正力による変形矯正が行えることである.
後腹膜腔には大血管や臓器が存在するので,解剖のポイントや手術のコツを十分に理解する必要がある.一方,習熟すれば安全に行うことが可能であり,上記のようなメリットは大きく,脊椎外科医としてはマスターすべきアプローチである.症例によっては後方アプローチよりも侵襲が少ない場合もあり,また近年広く行われるようになった腰椎側方椎体間固定術(lateral lumbar interbody fusion:LLIF)を行う場合にも,本アプローチの理解は必須である.
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