Nomade
脊椎脊髄領域での大規模データベース化の流れ
種市 洋
1
1獨協医科大学整形外科
pp.1035-1036
発行日 2017年12月25日
Published Date 2017/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200752
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科学研究スタイルは,従来型の仮説駆動型からデータ駆動型へのパラダイムシフトが起きている.これまでの仮説を証明するために情報収集や実験を行うという研究スタイルから,網羅的に大量の情報を収集しデータベース化し,そこからデータマイニング,すなわち必要なデータの抽出や規則・現象の発見を行うという研究スタイルに変化してきている.その成果は従来,限られた商業誌により独占的に公開されていたが,大量に増加しているオープンアクセス・ジャーナルで公開されるようになり,学術的情報量は爆発的に増えている.
臨床医学・医療の現場でもこの流れは同様で,厚生労働省は医療の質の向上や費用対効果を踏まえた良質な診療方法の選択に資する大規模データベースの整備を国策として推進している.整形外科領域では一般社団法人日本脊椎インストゥルメンテーション学会が運営する脊椎インストゥルメンテーション・データベース(JSIS-DB)がその整備事業(臨床効果データベース整備事業)として初めて採択され,2017年度中には運用が開始される.
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