Japanese
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特集 頸椎症の特殊な症候学
T1神経根症とその特徴的症候
T1 Radiculopathy and Its Features in Symptomatologies
田中 靖久
1
Yasuhisa TANAKA
1
1公立学校共済組合東北中央病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Tohoku Central Hospital
キーワード:
頸部神経根症(cervical radiculopathy)
,
T1神経根症(T1 radiculopathy)
,
症候学(symptomatology)
Keyword:
頸部神経根症(cervical radiculopathy)
,
T1神経根症(T1 radiculopathy)
,
症候学(symptomatology)
pp.107-110
発行日 2017年2月25日
Published Date 2017/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200546
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はじめに
T1神経根はC5〜C8の神経根と腕神経叢を構成する.手指の大切な機能を担うためか,本神経根のみが起始部を胸郭で守られている.すなわち,T1神経根は,ほかの頸部神経根と比べて,可動性の少ないT1-T2椎間を通過する.いきおいT1神経根症はきわめてまれな疾患と思われかねず,少なくともその症候の特徴はこれまで流布していない.脊椎脊髄病の専門医においても,本症を診療したことのない医師がほとんどであろうと推測する.本稿では,筆者が経験した本症の4例に基づいて6),ほかの疾患との鑑別に役立つ重要な知見を述べる.
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