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Case Study 脊椎脊髄疾患—神経内科医の眼・10
糖尿病中年女性にみられた膝を曲げた“痙性”歩行
“Spastic”Gait with Knee Flexion in a Diabetic Middle-aged Woman
福武 敏夫
1
Toshio FUKUTAKE
1
1亀田メディカルセンター神経内科
1Department of Neurology, Kameda Medical Center
pp.811-814
発行日 2016年8月25日
Published Date 2016/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200445
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はじめに
上位運動ニューロンの障害によって生じる痙性歩行では,下肢が硬く突っ張って,片側性の場合には草刈り様の歩行になるが,両側性の場合には背伸びするような歩行やアヒルのように飛び跳ねる歩行,下肢を交叉させるはさみ脚歩行などがみられる.したがって,膝は突っ張って伸展したままであったり,少し屈曲しては伸展することを繰り返したりする.膝が曲がったままの歩行を見た場合,痙性歩行というよりもParkinson病などのほうが考えやすい.今回は,膝を曲げた“痙性”歩行とおぼしき症例の診断と治療について解説する.
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