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Case
患者:38歳、女性
主訴:発熱、倦怠感
既往歴:なし
内服:常用薬なし、漢方やサプリメントもなし
アレルギー歴:食物・薬剤ともになし
生活歴:夫と3人の子どもと同居。猫などのペットなし。性交渉歴は夫のみ。家族に同様の症状なし。森林への立ち入りなし。
現病歴:X-6日の夕方に38.5℃の発熱があり、市販の解熱鎮痛薬を使用していた。X-3日に近医を受診し、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)・インフルエンザともに抗原検査陰性で、「急性上気道炎」と診断された。X-2日から体幹・四肢に数mm大の散在する紅斑が出現し、近医で血液検査が行われ、炎症反応高値と肝胆道系酵素上昇を認めた。X日に発熱・倦怠感・頭痛・皮疹を主訴に、当院総合診療科外来を受診した。
身体所見:両側後頸部リンパ節の腫脹・圧痛あり。顔面・体幹・四肢に数mm大の多発する紅斑あり。咽頭発赤なく、白苔付着なし。
血液検査:WBC 6,800/μL(Neut 66.0%、Lym 28.0%、Aty-Lym 3.0%)、Hb 13.7g/dL、Plt 9.1×104/μL、BUN 9mg/dL、Cre 0.78mg/dL、T-Bil 0.8mg/dL、AST 530U/L、ALT 353U/L、γ-GTP 95U/L、LDH 960U/L、ALP 217U/L、フェリチン648ng/mL、CRP 6.9mg/dL、TP 6.2g/dL、Alb 3.7g/dL。HIV-Ⅰ・Ⅱ抗体陰性、HBs抗原陰性、HCV抗体陰性。前医(X-2日);IgA・IgG・IgM上昇なし。抗核抗体陰性。補体低下なし。
腹部超音波検査:胆囊炎、胆管炎なし。肝内腫瘤なし。脾腫(110 mm大)あり。
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