連載 作業療法を深める・第97回
どなたでも楽しめる博物館の実現を目指して—古代オリエント博物館における視覚障害者を対象とした展示解説の実践
髙見 妙
1
Tae Takami
1
1古代オリエント博物館
pp.1283-1287
発行日 2024年12月15日
Published Date 2024/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001204024
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はじめに
筆者が所属する古代オリエント博物館は,日本で最初の古代オリエント専門博物館として1978年(昭和53年)に開館しました.開館以降,古代オリエント領域の調査研究と関連資料の収集・保存を続けながら,展示や教育普及を通じて古代オリエントの歴史・文化の発信に努めています.さらに近年では,どなたでも楽しめる博物館の実現を目指し,これまで博物館を利用しづらかった人々の学習環境を保障する取り組みを進めています.その一つが,副題に記載した視覚障害者に向けた展示解説の実践です.本稿では,古代オリエント博物館で2022年度(令和4年度)より実践している「視覚障害者のための展示解説ツアー」について,プログラムで活用する「触る」教材の紹介を中心に,その意義と可能性について探ります.
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