連載 新型コロナウイルス感染症のパンデミックをめぐる資料、記録、記憶の保全と継承—「何を、誰が、どう残すか」を考える・11
学芸員からみた資料、記録、記憶を保全するものとしての博物館の機能と活動
持田 誠
1
1北海道浦幌町立博物館
pp.1017-1020
発行日 2025年11月15日
Published Date 2025/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.036851870890111017
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
浦幌町立博物館と学芸活動
浦幌町立博物館は、十勝郡浦幌町が設置している公立博物館である。浦幌町は北海道十勝地方の東端に位置する町で、十勝地方の中心地である帯広市と、北海道東部(道東圏と呼ばれる)の中心地である釧路市との中間地点に当たる(図1)。主産業は酪農と畑作だが、林業や漁業もある。
人口は、2025年4月現在では4,000人ほど。筆者が着任した2015年4月には5,000人を少し上回っていたので、10年で1,000人ベースの人口流出が続く、いわゆる「へき地」で過疎の町である。

Copyright © 2025, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.

