連載 二刀流!多様性!サバイバルカラフルキャリアの指針!?・第7回
脳外科医が思うリハビリテーションの重要性:日常外来で思う
Dr まあや
pp.1099
発行日 2024年10月15日
Published Date 2024/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203965
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脳疾患において,脳外科医の役割は,発症した病気の内科的,外科的治療はもちろんですが,発症を未然に防ぐ予防医学も重要な仕事です.日々の外来診療で,高血圧,脂質異常症,糖尿病等の,生活習慣病の指導を行うわけですが,患者さんに一番理解してもらいたいのは,なぜ生活習慣病の治療を行わなければならないか? 特に脳外科医の立場から,注意喚起をしているのは,生活習慣病を放置していると,脳卒中を発症し,片麻痺や言語障害になる可能性が高い,ということです.医学的には「心臓が〜」や「腎機能が〜」と関連する疾患があるわけですが,やっぱり患者さんにとってダメージが大きいのは,自由に動けなくなることだと思うわけです.「片麻痺になって,寝たきりになったりするのは本当につらいことです.そのような状態にならないために,生活習慣病の治療を受けると思ってください」と,わかりやすいイメージをお話しすることで,皆さん納得して,生活習慣病の内服療法やその他の取り組みをしてくれます.
そんな中,脳卒中を発症してしまい,片麻痺や言語障害をもってしまった人々に対して,機能改善のために,脳外科医ができることというのは,現代の医療においては,まだまだ限られます.あと5〜10年の中で,再生医療や医療テックの進歩で,機能改善の方法が確立していくかもしれませんが.
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