Japanese
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症例報告
閉じ込め症候群となった若年脳卒中患者への意思伝達装置導入—回復期リハビリテーション病棟での介入報告と退院後1年間の経過
A case report on a communication device for young stroke patients with locked-in syndrome: Intervention report in a convalescent rehabilitation ward and one year progress after hospital discharge
西田 裕司
1
Yuji Nishida
1
1登美ヶ丘リハビリテーション病院
キーワード:
意思伝達装置
,
閉じ込め症候群
,
脳血管障害
Keyword:
意思伝達装置
,
閉じ込め症候群
,
脳血管障害
pp.1029-1033
発行日 2024年9月15日
Published Date 2024/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203946
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Abstract:閉じ込め症候群に対する最適なコミュニケーション手段の確立は作業療法士の重要な役割の一つである.今回,脳底動脈解離による多発性脳梗塞により,閉じ込め症候群となった若年脳卒中患者に対して,回復期リハビリテーション病棟入棟中に介入する経験を得た.作業療法では自宅退院支援と意思伝達装置の導入を目的としたコミュニケーション支援を行った.その結果,自宅退院と意思伝達装置の導入が可能となり,1年後の退院後調査により長期の在宅生活と意思伝達装置の継続利用が確認できた.退院支援では,自宅を想定し,退院後に実際に使用する機器を用いて介助指導を行う必要があり,意思伝達装置の導入はコミュニケーション手段の獲得と入力手段の獲得をしたうえで,進める段階づけが必要であった.また退院後生活を視野に入れた情報提供も必要であると考えられた.
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