特集 令和の脳卒中ディベート10番勝負—脳卒中治療ガイドライン2021とその先を識る
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古くて新しい脳卒中症候学—mimicsとchameleon
稲富 雄一郎
1
1済生会熊本病院脳神経内科
キーワード:
非痙攣性てんかん重積
,
脳底動脈先端症候群
,
高次脳機能障害
,
閉じ込め症候群
,
正常性バイアス
Keyword:
非痙攣性てんかん重積
,
脳底動脈先端症候群
,
高次脳機能障害
,
閉じ込め症候群
,
正常性バイアス
pp.572-577
発行日 2023年3月10日
Published Date 2023/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402228817
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Point
◎stroke mimicsには非痙攣性てんかん重積,頸椎硬膜外血種など,脳卒中同様に初療が重要な疾患がある.
◎「今まで経験のない」,「誘因なく日中急に」という病歴は,stroke chameleonの診断に有用である.
◎高次脳機能障害の主訴から鑑別すべき症候を列挙する“symptomatological fluency”を習得する.
◎閉じ込め症候群の可能性も考えて,無反応であっても患者の意識があることに配慮した言動を心がける.
◎stroke mimicsやstroke chameleonに撹乱されないため,正常性バイアスに留意する.
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