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特集 高次脳機能障害の作業療法—医療・介護・福祉の各視点から
高次脳機能障害のある方が企業で活躍し働き続けるために
For individuals with acquired brain injury to continue to be active and work at companies
濱田 和秀
1
,
巴 美菜子
1
Kazuhide Hamada
1
,
Minako Tomoe
1
1NPO法人クロスジョブ
pp.982-986
発行日 2024年9月15日
Published Date 2024/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203932
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Key Questions
Q1:高次脳機能障害のある方の就労支援のポイントは?
Q2:就労支援において大切なことは何か?
Q3:高次脳機能障害のある方が活躍し働く社会の実現に向けて,それぞれの立場でできることは?
高次脳機能障害との出会い(濱田)
筆者が高次脳機能障害という言葉を知ったのは,現在,大阪府堺市内でなやクリニック高次脳外来を開設されている納谷敦夫1)医師(以下,納谷先生)との出会いがきっかけであった.納谷先生は,大阪府の健康福祉部長から筆者の前職,大阪府障害者福祉事業団の理事長を歴任され,なやクリニックを開設.退任後も事業団の医師として施設入所者の診察を担われていた.
当時,筆者は事業団職員として,知的障害のある方々の就労支援,ジョブコーチ支援に傾注するかたわら,入所施設からの地域移行促進の大阪府施策に携わり,2008年(平成20年)から大阪府堺市内に開設した地域移行支援施設「じょぶライフだいせん」で,事業団初の就労移行支援事業に着手した.その際,納谷先生から,先生が主催されている現・大阪高次脳機能障害リハビリテーション研究会への参加をお声かけいただいたことが,最初の出会いとなった.福祉と就労の世界しか知らなかった筆者にとって,医療業界の用語が飛び交う勉強会は,まるで外国に行ったようで,会が終わった際に,納谷先生から「どうだった」と聞かれ,「外国でした」と答えると,「それでいいから続けなさい」といわれたことは,今でも鮮明に覚えている.あの機会がなかったら,高次脳機能障害のある方の就労支援には足を踏み入れていなかったと,今でも納谷先生には感謝している.
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