学会・研修会印象記
第51回日本臨床神経生理学会学術大会
上田 将也
1,2
1京都大学医学部附属病院
2大阪府立大学大学院総合リハビリテーション学研究科
pp.264
発行日 2022年3月15日
Published Date 2022/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202912
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作業療法に求められる期待をかたちにするヒント
第51回日本臨床神経生理学会学術大会は,東北大学大学院医学系研究科てんかん学分野・中里信和氏主催のもと,2021年12月16日(木)〜18日(土),仙台国際センターにて開催された.
本学会は主に,中枢,末梢神経を対象に研究する医師,医療従事者が参加する学会であるが,参加者の多くは医師であり,リハ職種の参加は多くはない.しかし,近年はリハ関連の演題やシンポジウムが多く開催されており,今回も約8セッションほどのリハ関連セッションが開かれていた.その背景は,本大会のテーマである「Identity and Mission」に寄せた学会長挨拶で垣間見ることができた.生理学のあらゆる領域で活躍するために人材,英知,手法を柔軟に取り入れることが本学会のアイデンティティを高めるとの思いから,従来のカテゴリ分類によるセッションに加えて,診療科や専門領域の枠を越えた横断的テーマが歓迎されていた.また,最先端の研究成果を発表する場を提供するだけでなく,臨床神経生理学をおもしろいと思ってもらえる場の提供も必要との思いから,入門教育とアウトリーチ活動に注目したセッションが設けられていた.このような背景から,リハ関連職種やその活動に対してもスポットライトが当たっていると思われる.
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