シリーズ ポストコロナ社会を考える—変わるもの,変わらないもの
新型コロナウイルスと「家族」—「近代家族」への回帰と「家族」の肥大化
岩間 暁子
1
Akiko Iwama
1
1立教大学社会学部
pp.660-661
発行日 2021年7月15日
Published Date 2021/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202574
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新型コロナウイルスの感染拡大は,日本の「家族」や「親密な他者」のありようにどのような影響を及ぼしているのか.結婚しない人や子どもをもたない人の増加,単独世帯の増加,外国籍の人を含む「家族」の増加等,「家族」にかかわる状況は多様化しているが1,2),感染拡大や予防策はこうした変化のある部分をさらに推し進めているように見受けられる.同時に,性別役割分業型の核家族であり,情緒的な親密性に基づく関係を前提とした,いわゆる「近代家族」への回帰や「家族」の肥大化と捉えられる変化ももたらしていると考えられる.
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