昭和の暮らし・第52回
誌上展示3:日常の暮らし—雑巾
市橋 芳則
1
1北名古屋市歴史民俗資料館
pp.414
発行日 2021年4月15日
Published Date 2021/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202485
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雑巾を縫う.かつてはあたり前のことであったが,最近では雑巾も買うものになってきている.雑巾がけが,掃除の中心に存在したころの家事に関する雑誌をひもとくと,“なるほど”と思うこと,“本当に?”と疑ってしまうことも記載されていておもしろい.
たとえば,「雑巾は固く搾って,拭きよい大きさにたたみ,木目なりに,力を入れて拭きます.汚れた雑巾の面で擦ったのでは,汚れを他へ移すようなものです.一度拭いたなら,上下へたたみ返して,いつもきれいな雑巾で拭くことを心がけてください」,「普通の廊下や敷居は水雑巾で拭きますが床の間や柱は空ぶきが適しています」とある.なるほど!
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