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第14回作業療法ジャーナル研究助成・研究経過報告
小橋 美月
1
1京都博愛会病院
pp.1150
発行日 2020年9月15日
Published Date 2020/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202264
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2019年度(令和元年度)より「乳がんサバイバーにおけるがん治療に伴った認知機能障害の復職に与える影響の検討」の実施に向けて情報収集と話し合いを進めてきた.がん治療に伴った認知機能障害については知名度も低く,その評価方法も確立されたものが少ない.本研究では,がん患者を対象として作成された主観的認知機能評価であるFunctional Assessment of Cancer Therapy-Cognitive function issues(FACT-Cog)日本語版を参考に,認知機能を評価することとした.また,復職状況に関しては,復職の有無,職業や職務内容の変化,収入の変化,復職するにあたって障害となった事柄,利用したサービス等を中心に,質問内容を作成することとした.この復職に与える影響に関しては,研究者が実際に復職を経験した乳がんサバイバーの方々に調査を行い,その経験談を基に質問内容を検討している.
2020年度(令和2年度)は,調査内容を確定するとともに研究にご協力いただく患者団体と話し合いを進め,実際にデータを測定および解析を行う予定である.現在,実際にご協力いただく団体と協議し,よりご協力が得られやすい方法を検討している.今年度は,新型感染症の影響により医療機関でのリクルートや調査の実施が困難な状況である.そのため,リクルート等もインターネット上で実施できるように調査方法や内容を調整することで安全性を確保し,より乳がんサバイバーの皆様の負担を軽減したいと考えている.
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